正しい鳥居のくぐり方
鳥居が何個かある場合
鳥居の豆知識
「神様と人間の世界の境界線」「神社の玄関」とも言われている鳥居。
そんな鳥居ですが、参拝するときと同じように、鳥居をくぐる時にも作法があることをご存じでしょうか?
「鳥居をくぐる時になんかするの?」
「お辞儀すればいいんじゃないの?」
なんて思っている方は、もしかしたら神様に対して失礼な行動を取ってしまっているかも。。。
鳥居にも細かい作法があるんだ
鳥居をくぐるときは、お辞儀をしたり、足の順番に気にしたりと、気を付けたいことがいくつかあります。
そこでこの記事では、正しい鳥居のくぐり方・鳥居の種類・お辞儀の仕方など、鳥居に関するあれこれをわかりやすく解説していきます!
鳥居に関する知識がたくさん詰まった記事になりますので、神社に行く前に見返して、鳥居を見つけるや否や、友達にこの知識を自慢しちゃいましょう!!!
正しい鳥居のくぐり方
- 鳥居の前で一礼する
- 鳥居の左右どちらかに寄る
- 足の出す順番に気を付ける
上記が鳥居をくぐるときの大切なポイントになります。
「鳥居の前で一礼する」は、聞いたことがある方もいるかもしれませんが、「左右どちらかに寄る」と「足の出す順番」は、わからない方も多いですよね。
それぞれ画像を使って詳しく解説していきます!
鳥居の前で一礼する
鳥居は、「神様と人間の世界の境界線」「神社の玄関」とも言われているものです。
鳥居をくぐる前は、立ち止まって一礼をしましょう。
みなさんも、会社の上司やお世話になっている先輩に会ったら、軽く頭を下げながら挨拶すると思いますが、それと似たような感覚です。
歩いていても軽く頭は下げるよね
鳥居の場合は「立ち止まって一礼」じゃぞ
鳥居の前では「お邪魔します」という意味で、一礼をしましょう!
角度は「15度」くらいで大丈夫なので、一礼というよりは「会釈」のイメージですね。
鳥居の左右どちらかに寄る
鳥居や参道1の真ん中は「正中」と呼ばれ、「神様の通り道」だとされています。
鳥居や参道の真ん中には「一本の線がある」とイメージするとわかりやすいですね。
「神様の通り道」なので、正中は神様にお譲りして、左右どちらかに寄って鳥居をくぐることが大切です。
人が多く、混雑しているときは仕方ありませんが、人が少ないときは左右どちらかに寄ることを意識しましょう。
また参道にも同じことが言えますので、参道を歩く際も左右どちらかに寄って歩くのがベターです。
神社によっては、左右どちらから入るのか、出るのかが決まっているところもありますので、決まっている場合は、それに従いましょう。
足の出す順番に気を付ける
鳥居をくぐる時は、この正中に「お尻を向けないこと」が大切です!
左右どちらに寄っても構いませんが、
- 左に寄った場合
-
左足からくぐる
- 右に寄った場合
-
右足からくぐる
こうすることで、正中にお尻を向けずにくぐることができます!
文章や画像だとわかりづらいかもしれませんが、実際に神社にいったときにやってみると、すぐにわかると思いますよ。
- 鳥居の前で一礼する
- 鳥居の左右どちらかに寄る
- 足の出す順番に気を付ける
鳥居をくぐる時は、上記のことを意識してくぐるようにしましょう!
鳥居をくぐったあとは、「手水舎」にいき、身体を清めてから参拝をします。
「手水舎」「お賽銭・参拝」の作法を詳しく解説している記事がありますので、合わせてご覧ください!
鳥居が何個かあるときは?
神社によっては、鳥居が何個がある場合がありますよね。
境内に入るときにある大きい鳥居、本殿に続く参道の途中にある小さめの鳥居、境内社の鳥居など。
そういった鳥居にも同じ作法をしてくぐるようにしましょう!
鳥居はただ建っているわけじゃないんだ
意味があってそこに建っているんじゃぞ
ただ、稲荷神社などのように、狭い間隔でたくさんの鳥居がある場合は、話が変わってきます。
この全ての鳥居に一礼していたら、腰・背中・首を痛めかねませんし、他の参拝客の迷惑にもなりますし、日も暮れてしまいます。
このレベルの間隔と数になってくると、もうどうしようもないので、はじめの鳥居だけ一礼すれば問題ありませんよ。
帰る時もお辞儀したほうがいい?
神社にきたときは、鳥居をくぐる前に一礼するという話をしましたが、帰る時にも一礼しましょう。
帰る時も基本の作法は同じですが、多少違うところがあるので紹介していきます。
鳥居をくぐってから一礼
帰る時は、「鳥居をくぐってから神社のほうへ振り返って一礼」をしましょう。
この時は、「鳥居をくぐる前の一礼」は必要ありません。
「左右どちらかに寄る」「足のだす順番」は鳥居をくぐる時と同じですので、もう一度確認したい方はこちらからご覧ください。
振り返るときは回り方に注意
「鳥居をくぐってから神社のほうへ振り返って一礼」をするのですが、振り返るときの回る方向に注意しましょう。
これも「正中にお尻を向けない」ことが大切です!
- 左側をくぐった場合
-
右回りで振り返る
- 右側をくぐった場合
-
左回りで振り返る
「鳥居の外側を向いて振り返らない」「鳥居の内側を向いて振り返る」など覚え方はいろいろありますが、
「正中側に振り返る」が一番覚えやすいと思います。
これだったら正中を忘れることもないしね
私の場合は、「鳥居をくぐりながら振り返っている」といっても過言ではないので、稀に鳥居の柱とお尻がぶつかることもあります。それはすみません。でもこうすれば「振り返る向き」も「一礼」も忘れずに済みますよ。
振り返る向きは、細かいことなので、そこまで気にする必要はありませんが、覚えられる方はやってみましょう!
振り返る向きはいいにしても、一礼は忘れずにな
これも文章や画像では伝わりにくいので、実際に神社に行ったときにやってみてください!すぐに理解できると思います!私が鳥居の柱にお尻をぶつけてしまうのもわかってくれると嬉しいです!
鳥居の豆知識
これまで、鳥居もくぐり方などの作法を紹介していきましたので、ここでは、明日から使える鳥居の豆知識について紹介していきます!
鳥居も奥が深いんじゃ
すぐにでも知り合いに自慢しちゃってください。
ちなみに鳥居は、個人で制作して神社に奉納することができますので、興味のある方は制作してみてください!
今回に参考している書籍は↓
鳥居の種類
鳥居には種類があるのですが、代表的なのが、
神明鳥居
明神鳥居
ですね。この2種類は知っている方も多いと思います。
- 神明系の鳥居
-
「~神宮」や「~神明社」などの神社にある鳥居。
- 明神系の鳥居
-
鳥居の上部に2つの木や石を使っているのが特徴。全国でもっとも多い鳥居。
なのですが、実は細かく分けると、60種類以上もの鳥居が存在するのです。
ありすぎいいぃぃ
全てを紹介することはできないので、実際に私が参拝した神社の鳥居を2つ紹介していきますね。
神明系の鳥居はあまり見た目に差がないため、明神系の鳥居から。
これは明神系の鳥居で「山王鳥居」と呼ばれます。「山王信仰」の象徴です。
東京都千代田区にある「日枝神社」、滋賀県大津市にある「日吉大社」などは山王鳥居が建てられています。
鳥居の上部が特徴的で、上部にある三角形のものは「破風」と言います。
単純に「かっこいい」よね
私は、「山王信仰だから山に見立てた破風をつけたのかな?」と思っていますが、勝手な想像なので真似しないでください。
こちらも明神系の鳥居で「両部鳥居」。
厳島神社の鳥居もこの形ですね。
この写真は、静岡県磐田市にある「見付天神」の鳥居ですが、はじめて見た両部鳥居だったので、感動しました。
かっこいいと、つい見惚れてしまうんじゃ
これから神社に行く時は「どんな鳥居なんだろう」と想像しながら行くと、さらに楽しみが増えますよ。
鳥居の神額
上の写真が鳥居の「神額」と呼ばれる部分で、神社の名前が書かれていることが多いですね。
家で言うと「表札」のようなイメージです。
神額がある鳥居とない鳥居があるのですが、その違いはわかっていません。
はっきりしていないことも多いんじゃな
鳥居の色
鳥居の色と聞いて想像するのは「赤」や「朱色」ですよね。
この色ですが、昔は「丹」「丹色」と呼ばれており、この色を作る過程で「水銀」と「硫黄」を使用するのですが、両方とも毒性が強いのが特徴です。
その毒をもって、魔を避けるということから「魔除け」の意味で、この色を使用しています。
丹は、防腐剤としても使えるそうなので、一石二鳥だったんですね。
いろんな色があるけど、やっぱり鳥居は赤がいいよね
鳥居のくぐり方まとめ
以上が鳥居の正しいくぐり方・鳥居のあれこれになります。
この記事のポイントをまとめておきます。
- 鳥居は「正中」を意識しよう
- 鳥居の前で一礼
- 左右どちらかに寄ってくぐろう
- 足の出す順番に気を付ける
- 帰る時も一礼しよう
神社の参拝に作法があるように、鳥居をくぐる時にも作法があります。
これから神社に行きたい、御朱印巡りをしたいという方は、
「作法ってみんなやってるのかな。。。」
「なんかやるの恥ずかしいな。。。」
と、思うかもしれませんが、恥ずかしいことなんか一切ありません。
神社ではそれが作法と言われていて、その作法を正しく行っているだけなんですから。
作法を正しくやるのも・やらないのもその人の自由です。
私はスキンヘッドの髭面なので、見た目はあまり良くありませんが、作法だけは馬鹿みたいにしっかりやってます。
↓脚注説明↓
- 神社やお寺にある、本殿まで続く道のこと。 ↩︎